着物を着る場所

着物を着る場所【告別式】

告別式に着ていく着物は喪用になります。いわゆる喪服と言う物になりますが、地方によって多少の違いが有る様なのです。それも昔と今では装いが違ってきていますので、その地方や風習を重んじる様な形で選ぶと良いと思います。

 

今の葬儀や告別式では、黒喪服に黒喪帯と言う正装が基本的には、親族や親近者達の装いになります。通常は弔問客においても正装するのが一般的となりますが、そんなに故人と面識がない場合には、着物か帯のどちらかを色物にしても良いと思います。この時には季節に合う様な感じで、袷・単衣・薄物と言う様に着分ける様にしましょう。真冬に夏の生地だと寒いですし、真夏に冬の生地だと暑いですので、過ごしやすい様にする工夫も必要です。

 

正装の黒喪服と言うのは、黒無地の着物に五つ紋を染め抜き日向にします。それに黒無地で作られている帯を締めると言う事になります。生地的には地紋が無いタイプの縮緬か羽二重を選びます。この縮緬と言うのは柔らかい感じで女性的な感じがしますので、女性の喪服にピッタリです。羽二重は男性用の紋付きに使われる生地になりますので、手触りも硬くて張っている様な感じになります。ただし光沢がありますので、見栄えはいいでしょう。

 

昔は喪服の生地を関東では羽二重を使って、関西では縮緬を使うと言うのが一般的でしたが、今ではそんな事もなく好きな物を使って喪服が作られています。また帯は袋帯か名古屋帯を使う様にするのが普通です。